哲学
子どもの頃、よくUFOや恐怖映像などの番組を見ていた。 そのような番組で取り上げられるものは、一般的に現代の科学では証明不可能な現象とされている。 ところで「科学的」とはどういうことだろうか。 簡単に言うと、再現性がある、客観性があるということ…
先日とあるバーでスペイン人、フランス人、ポーランド人の同僚とお酒を嗜んでいた。 すると、隣で完全にデキあがっていた台湾人のオジサンがいきなり 「君たちはなに人だ。」と絡んできた。 スペイン人の同僚はあまりそのオジサンと関わりたくなかったのか、…
人類はこれまで長い年月をかけていくつもの進化を経験してきた。 人類に限らず、今この地球に存在している生き物全てがこれまで様々な進化を遂げてきた。 進化と聞くと、どこか肯定的なイメージがあり、以前の「形」と比べてより優れた「形」にアップデート…
俺だけ? 確かにあの時食べた海鮮丼はおいしかったって覚えてるけど、実際にどんな味だったかと聞かれると全然覚えていない。 小学生の時に行った北海道で食べた車海老、富士山で食べた金華豚、社長に連れて行ってもらった台中で一番高い焼肉屋のいちばん高…
昔の人々は 宇宙について研究するか、人間について研究するかの2択があり、 宇宙を選んだという。 そこからギリシャ神話へと続いていったらしいが。 ここでの問いは、なぜ身近な人間ではなく、 はるかかなたに存在している宇宙を選んだのかということ。 物…
人間が言語を操ることができるのは主に、様々な音声を作り出せる生態的構造を持っていたという生理学的な条件と、それらを識別できる知性の2つの条件が備わっていたからと言われている。 たとえば鳥も様々な音を操ることができるが、知性が備わっていないた…
この前、居酒屋に行ってビール注文するときに、 ビールサーバーで注文したほうが安くなると言われたのでそうしてみた。 ビールを注ぎ終わると、蛇口のところに少しビールの水滴が残っていて、それが落ちるか落ちないかという状況だった。 それを見ていた女の…
「どうして人は言葉を持ったのだろう?心が見えにくくなる。」 『 Why?』-YUI 人間の言語は動物のそれとは異なり、創造的(creative)であると考えられている。 新しく語彙を作ることも出来るし、またその組み合わせも自由であり、 学習したことがないような文…
「論理は常に正しい」と我々は考えている。 ではその論理とは何か。 なぜ論理的であることが正しいこととイコールの関係にあるのか。 論理的とはどのようなものか。 我々はこの論理的思考法に子どもの頃から馴染んでいる。 その一つが数学。1+1=2である…
言語学者が考えるコミュニケーションの過程として、まず物理的現象があり、それの像を浮かべ、それを符号化し音声を発し、受容した者がその音声を解読するという流れを考える。 時枝は言語過程説を唱えたことで有名である。 でもこの説には少し問題があるよ…
私の体は間違いなく今ここに存在している。 このことは、例えば蚊に刺された時に痒がる「私」もここにいることを意味するのか。 悲しいことがあったときに悲しむ「私」もここにいることを意味しているのか。 生理学的に言うと私の体はただの蛋白質、いわば肉…
ドアストッパー 小学生の時、よく机の上に座っていて先生に注意された。 どうやら机は座るものではないらしい。 でもこの時の私にとって、机はある意味で「椅子」として機能していた。 というよりも、私が「椅子」としての機能を見出した。 ある特定の用途の…
人間とは何か。 何のために生きるのか。 この種の問いは生きている限り問い続けていきたいし、最終的には自分なりの答えを見つけたい。 でも、そもそもこの問いの立て方があまりよくないような気もしてきた。 そこで思いついた解決策は人間の生活圏を超えて…
なぜ音楽は聴いていてこんなにも楽しいのか。 当然なかなか耳になじまない音楽もある。 感動する音楽とはどんな音楽か。 自分なりに考えてみた。 人間は音楽を聴く際に、初めて聞く音楽でもこれまでの経験から、次にどんな音が来るのかをだいたい予測するこ…
自分に近いものは「こ」。 自分から少し離れているか、聞き手の側に指示対象がある時は「そ」。 遠くにあるものや、聞き手との共通の事柄について話している時は「あ」。 そして指示対象が不明確な場合には「ど」を使う。 これらは言語学の用語でダイクシス…
「私」という意識はどのようにして誕生するのか。 この世に生まれ落ちたとき、赤ちゃんは何を思っているのか。 おそらく、何も思っていない。 この時、赤ちゃんと世界はそれぞれ分離されていない1つの統合体である。 目に映る机や椅子といった存在物も一切…
嬉しい、楽しい、気持ちがいい、愛しい、悲しい、寂しい、憎い、怖い・・・ 感情を表す言葉はたくさんある。 それが故に、自分が今抱いている感情をどの言葉で言い表せばいいのか時々わからなくなる。 ある心理学の研究によると、もともと感情は快と不快の2…
「明日死ぬとしたら、最後に何をしますか。」 このような問題は今までに何回も見てきたが、真剣に考えたことはなかった。 大きく分けて答えは2つに分かれると思う。 1つ目は「大切な人と一緒に過ごす」といった類の確実に自分を幸せに導くもの。 これはこ…
我々の生活はあらゆる可能性で満ち溢れている。 今日は雨が降るかもしれない。 会社に行く途中で1万円札が落ちているかもしれない。 何気なく入った喫茶店で運命の出会いがあるかもしれない。 ヴィトゲンシュタインは人間の思考の限界を図るべく、 思考可能…
哲学者、野矢茂樹の「語りえぬものを語る」の1章目に、 ネコをはじめ人間以外の言語をもたない動物は決して後悔することはないと書かれていた。 後悔は「すればよかった」あるいは「しなければよかった」と、 現実に起こったこととは別の仮想的なことを思う…
どうして「私」の複数形が「私たち」なのだろうか。 「あなた」の複数形が「あなたたち」であったり、 「彼」の複数形が「彼ら」というのはまだ納得できる。 「あなた」も「彼」も「私」ではない存在であり、 したがってそこに「私」だけが持っている唯一性…
時間と空間はそれぞれ独立しているのではなく、 相対的な関係にあるとしたのがいわゆる相対性理論である。 これは物理学における観察の結果得られた知見であるが、この理論が示していることを我々は日常の言語活動で行っている。 というよりも、アインシュタ…
哲学者ベルクソンは、この世界は主観や客観のないシームレスな経験の総和といった。 本来すべての事象、経験は切れ目のない地続きのものであって、それを人間がどう分節するか(言語化=分節作業)によって事態の現れ方が変わってくると説いた。 分節するに…
朝、太陽の光で目が覚めていつも通りに出社し、夕日が沈む頃にコンビニでビールを買って帰宅する。 この日常の中で、自分が死んだ後も在り続ける物はなにか。 太陽の光のまぶしさ、出社時の気だるさ、ビールの美味さ、これらは全て個人の知覚によるものであ…
映画『世界から猫が消えたなら』を見て思ったコト。 よく「生きているだけで素晴らしい」なんてことが言われる。 私も前まではそう思っていた。でも、もしかしたらそうじゃないかもしれない。 「命」だけがあっても、そこに生きがいがなければ何も素晴らしい…
我々は普段から何か食べたいものがあれば、自分で買ったり作ったりしてその「目的」を達成する。 他にも、行きたい所があれば旅行の計画をし、そこへ行くという「目的」を達成する。 これらは全て自分の意志で行っている、と我々は考えている。 しかし、もし…
沢田充茂の『言語と人間』の中で、判断や推論は言語なしでも、知覚さえできれば可能ということが言われており、故に動物も判断や推論を行うことは出来るという。 たとえばネコにおもちゃのネズミを差し出した時、見た目はネズミであるが匂いは異なるといった…
ちょっと前のことだけど、アメリカで小さい子どもにブランケットをかぶせて 呪文を唱えると、その子が透明人間になるというドッキリが流行っていた。 LES HICIERON CREER QUE ERAN INVISIBLES - INVISIBLE CHALLENGE 実際に動画を見てみると、家族全員がサク…
ドラえもんやBack to the futureなど、時間を遡ることを夢見てきた人類にとって、時間旅行をテーマにした映画や作品はたくさんある。 しかし時間が逆転する(逆方向に進む)ことは不可能であると思われる。 さらに時間が停止することもあり得ない。なぜなら…
実際には立体的なモノでも、平面的にそれを見て地続きにどこまでその輪郭をなぞっていけるかという遊びをしたことがありますか(笑)。ちょっと説明が難しい、、、 我々は3次元空間で生活を営んでいるため、立体的なモノの見方に慣れている。 でもどうして…