言語学
これまで私は、話す言語が違っていても、相手の言ったことを処理する方法は人類普遍的なものであると思っていた。 しかし中国語のような声調言語(同じ音でも発声の仕方によって意味が変わる言語)はどうも少し違った言語処理をしているように感じる。 *声…
「どうして人は言葉を持ったのだろう?心が見えにくくなる。」 『 Why?』-YUI 人間の言語は動物のそれとは異なり、創造的(creative)であると考えられている。 新しく語彙を作ることも出来るし、またその組み合わせも自由であり、 学習したことがないような文…
突然ですが、 今の友達とどうして友達になりましたか。 今の恋人とどうして恋人になりましたか。 まあ色々理由はあるだろう。 中でもよく挙げられるのは共通の趣味である。 人は何か共通点があると好印象を抱きやすくなる。 今回は、共通点のマジックを使っ…
自分に近いものは「こ」。 自分から少し離れているか、聞き手の側に指示対象がある時は「そ」。 遠くにあるものや、聞き手との共通の事柄について話している時は「あ」。 そして指示対象が不明確な場合には「ど」を使う。 これらは言語学の用語でダイクシス…
なぜどの言語にも挨拶があるのか。 新しい言語を学ぼうとすると、だいたい1ページ目にその言語のあいさつが一覧で載っている。 日本語の「こんにちは」は「今日は~ですね」という文が省略された形で、それが挨拶として定着するようになった。 英語では”How…
嬉しい、楽しい、気持ちがいい、愛しい、悲しい、寂しい、憎い、怖い・・・ 感情を表す言葉はたくさんある。 それが故に、自分が今抱いている感情をどの言葉で言い表せばいいのか時々わからなくなる。 ある心理学の研究によると、もともと感情は快と不快の2…
「私の名前はトムです」って訳した人、 もう一回ちゃんと考えてみて。 そんなん言ったことある? 今までどうして不思議に思ってこなかったのか不思議。 中学一年生で英語の授業が本格的に始まって、最初の授業で自己紹介。 そこで習ったのは’My name is 〇〇…
幼児の語彙習得に関しておもしろい研究があった。 母親が自分の子どもと接する際に、母親が自信をもって話していれば、 子どもはそれを信用して語彙習得が進む一方で、自信なさげに話していると、子どもはそれを信用せず語彙の習得は起こらないとのこと。 そ…
全然思い浮かばへん。。。 あるモノに名前をつけるということは、それに特別な地位を与えるということであり、他のモノと区別することが可能となる。 この名前の付け方には「表示性」と「表現性」の2つの観点から考えられなければならないとされている。 「…
沢田充茂の『言語と人間』の中で、判断や推論は言語なしでも、知覚さえできれば可能ということが言われており、故に動物も判断や推論を行うことは出来るという。 たとえばネコにおもちゃのネズミを差し出した時、見た目はネズミであるが匂いは異なるといった…
日本語を教えている時、よく「ここには名詞(物)が入ります」みたいな教え方をしてしまう。まあそのように研修を受けているからなんだけど。確か中学の時、英語のthingという単語を勉強した時に「どうして「物」と「事」の二つの意味があるんだろ」って疑問…
久しぶりに時枝の『国語学言論』を読み返してみた。最初の言語研究の態度のところがすでに圧巻。すべてを説明できる万能な理論などは想定せずに、観察対象によってアプローチは変える必要があるとのこと。確かフッサールも同じようなことを言っていたような…